2024 よませ温泉でスキーキャンプ
2024年2回めのスキーツアーです。前回は雪不足で滑ることができませんでしたが、今回はよませ温泉スキー場も雪が豊富で滑ることができました。
新幹線でJR上野からJR長野駅までおよそ1時間20分、長野電鉄に乗り換え終点の湯田中駅まで1時間、そこから車で10分のところにあります。
JR上野駅を朝の9時10分に 北陸新幹線に乗車、一路長野に向かいました。写真は軽井沢駅周辺から見える浅間山です。雪不足で下まで白くはありません。
長野駅で短い乗り換えの時間に昼食を済ませ、長野電鉄で田中駅に向かいました。 今回の参加者は2名が上級者のご夫婦、あとの2名は海外でのスキーは経験ありますが、日本でははじめてのスキーとなりました。
湯田中温泉駅到着、ホテルKAIWAのスタッフが送迎してくれます。
私がかつて勤務していたホテルKAIWAに到着。 早速、用意してあったレンタルスキーをセットしてもらい出動。 スキー場までは乾燥室を出たら目の前がゲレンデです。 ホテルに戻る時も滑って戻れます。歩きは0分。
今回は、上級者と初級者というレベルの違うグループをレッスンするすることになりました。 同時にレベルの違う人たちをレッスンする事は大変難しいことです。 まず斜面の選択が異なります。 そしてレッスン内容も異なります。 そこで今回は特別に上野公園アウトドアランチの会のメンバーでもある小林さんがアシストしてくれました。彼は現在でも冬季の間スクールやホテルのお手伝いをしています。
夜にはホテルのラウンジで海和代表がいろいろな話をしてくれました。 今回参加したOさんとHさんは昔からの海和ファンだったそうです。なんと、海和代表が現役のワールドカップ選手だった頃、彼のライバルであったアメリカのメダリスト、フィル メイアーが主催するスキーキャンプに参加したこともあるそうです。 ご夫婦揃ってかなりのマニア!
一方、アメリカ育ちのYokoさんは、 アメリカの西海岸のスキー場で経験あり。 中国から来た留学生Ten君も中国のスキー場で少しだけ経験あり。 2人とも確実な初級者でした。 1泊2日のスキーキャンプですから、のんびりレッスンしている暇はありません。翌日には中級以上のコースを目指します。 果たしてどこまで頑張れるかな?
幸いにも2人とも普段からジムに通うアスリートでした。その為集中力もあり、反復練習もいといませんでした。ただ 私の英会話能力が低かったのと彼らが初歩的なスキーの専門用語がわからなかったようです。そこで私もその日の晩は翌日どう教えたらいいかのか試行錯誤し布団の中でプログラムを組みたてました。その結果が上の写真です。 2日目の午前中には、よませスキー場の山頂まで行くことができました。
山頂からは絶壁に見える急斜面ですが、横にジグザグの迂回コースがあり、中級以下でも降りてくることができます。 それがこの動画です。
ホテルから出てゲレンデの緩斜面を滑り急斜面に向かうYokoちゃん。
さて、2日目になり、やっと上級者のOさんとHさんと合流。 動画を撮ることができました。この動画は広い中級斜面の映像です。
Oさんの大回り。 小柄なのに腰高で滑ると大きく見えます。 文句のつけようもありませんが、スキー歴が長いせいかスキーのトップがシェーレン状に開きます。現在のカービングスキーは常に左右が並行で滑ることができます。
基本にのっとった上下動の伴ったターンです。Oさんも同様ですがカービングスキーの機能を活かすにはもう少しワイドスタンスを意識すると良いかもしれません。
小回りのポイントは上下動のリズムとストックワークです。スキーの返りを感じて、小気味よく縄跳びするように上下動を繰り返すといいと思います。 右手のストックワークは非常に良いと思います。一方、左手のストックがしっかり突かれていません。ご自身の右手が見本です。
背景の斜面を見てみてください。30度以上あるはずです。実際この斜面の上に立つと絶壁に近い感じです。そんな急斜面を恐れずに滑っていきます。たいしたものです。
誰でも急斜面では腰が後ろに引けてしまいます。それだけでなく急斜面に行くと意識することが同時にたくさん必要になります。 重心の位置、スキーの振り、ストックワーク、状態の向きなど。 そして即座に反応しなければなりません。ですから緩斜面や中斜面で正確なストックワークやスキーのプロペラ上の動きを完璧にマスターしていないと急斜面では怖い意識だけが先立って他に意識が行きません。
急斜面で胸を下に向けたまま、小回りしていけるようになればかなりの上級者といえます。 そのためには、平らなところでスラロームフットワーク(プロペラ)の練習が効果的です。
スキーの滑りはその人柄を表しているものです。Yokoちゃんは大斜面を休もうともせず、一気に滑り降りていきます。まだへっぴり腰ですが、スピードや斜面には結構強そうです。 多分そういう性格なんでしょう。まだ技術なんかどうでもいいと思います。楽しいと感じてもらえればそれでいいと思います。今後に期待大。
Tenくんはかなり疲れたようです。 慎重派ですが、研究熱心です。彼も大学のジムナスティックに通っていますが、全身に力が入ったままなのでかなり疲れたと思います。上級者ほど骨格、緩急、道具の特質をうまく使うので、疲れる事はありません。不思議に次にスキーをやる時はもっと脱力してできるようになり、嘘のように滑ることができます。
二日め最後の滑りです。休みなく一気に長い距離を滑ったのでこの時は腿がパンパンになり彼の顔から笑顔が消えていました。かなりの疲労だったと思いますが、長い滑走距離によってその感覚を筋肉が記憶します。自転車のようにバランスのスポーツは身体が忘れません。
今回は相当詰め込みの二日間でした。お疲れ様でした。
以上「なんちゃってスキーレッスン」でした。